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『暖房』

○暖房を考える。

◎住宅で暖房を考える場合、人それぞれ感じ方や考える事が違うと思いますが、いくつかの事項について説明したいと思います。
 まず、高断熱・高気密住宅の場合、非暖房室の結露を防ぐ為、及び温度差によるコールドショックで人体に悪影響を与えない為、全館暖房が基本となります。

◎非暖房室の結露を防ぐ
 ひとつの住宅内で暖房をしている部屋と、していない部屋があると、暖房をしていない部屋で結露を起こしやすくなります。原因は水蒸気の動きによるものですが、ここで少し湿度の話をしてみたいと思います。
 『湿度』とは空気の湿り具合の事です。空気には多くの水分が含まれていますがどのくらい含まれているかを表したのが湿度です。一般に湿度を表すのに「%」を使います。住宅内の湿度を知る事で様々な悪影響を防止する事が出来ます。「%」で表す湿度の事を相対湿度といいますが、ここではこの相対湿度のことを「湿度」と呼び変えて使わせていただきます。
 まず、湿度の性質ですが、気温が高ければ湿度(相対湿度)は低くなるという事です。冬場のエアコンで湿度が急激に下がるのはこのためです。また気温が高く、水蒸気を多く含んでいる空気が冷たい部屋に入り冷やされると湿度は上がります。そして、もうこれ以上含む事が出来ない状態になった時点で結露として表れてきます。
 例えば[室温20℃ 湿度50%]の空気は9.3℃で露点に達し、結露します。水蒸気は暖かい所から冷たい所に向かって動き、露天に達し結露します。多くの住宅で見られる北側や、その近くの壁体内結露、押入れやタンスの裏で見られるカビなどはこの事によって起こっています。

◎コールドショック
 もうひとつ暖房に関して気をつけなくてはいけないのが住宅内で温度差がある場合に起こるコールドショックです。脱衣室や浴室において衣服を脱いだりする場合、冷気を感じ心筋梗塞や脳溢血で倒れられるお年寄りが毎年報告さえています。
 このような事故は、床の段差による転倒事故の3倍以上おこっています。本当の意味でのバリアフリーとは、まず住宅内の温度差をなくすことからはじめなくてはなりません。

住宅に関わる高齢者の不慮の事故死の状況
死因
全年齢(人) 66歳以上 65歳以上の割合(%)
家庭での事故死総数
10,500
7,585
72.24%
内 住宅に関わる事故
4,477
3,488
77.91%
100%
T・浴槽内での溺死・溺水(温度差が原因)
2,738
2,287
83.52%
61.16%
U・スリップ、つまずき、よろめき等、同一平面上での転倒
885
765
86.44%
22.25%
V・階段及びステップからの墜落、及びその上での転倒
435
274
62.98%
9.71%
W・建物からの墜落
419
162
38.66%
9.36%


厚生省〔人口動態統計〕平成8年より


◎快適温熱環境
 人それぞれ温度の感じ方が違い、快適な温度が違います。大人と子供、お年よりでも快適な温度は違います。一般的に女性やお年寄りがちょっと高めの暖房設定を好むようですが。また子供は通常の生活でも運動量が多いため大人より寒がらないようです。
 熱の伝わり方、感じ方を知る事でより経済的で快適な生活を送る事が出来るのではないかと思います。人体の温度感覚は温度、湿度、気流、周壁面の温度(放射)と作業量、衣服量に影響されます。寒い時は服を一枚多く着ることを心がける事は大事な事ですが、それだけではなかなか快適な生活を送る事は困難だろうと思われます。そこで、気温と周壁面からの放射について説明したいと思います。
 一般的に人が快適と感じる温度は、夏場で19.3℃〜24.0℃ 冬場で17.2℃〜21.7℃位だろうと言われています。湿度、放射熱により異なりますが・・・。
 また、部屋の種類によっても快適な温度は異なりますのでご自身の快適な温度を一度調べておくとよいでしょう。
 一般の住宅でも室温を快適な温度に設定するのはそんなに難しい事ではないのですが、快適になりにくい!それは、部屋の中、上下左右で温度差があるからで、この温度差をなくすための手段が必要となります。暖かい空気は上昇し、冷たい空気は下降する性質があります。しかし、断熱の性能を高める事で、この性質を抑え、快適な住環境とする事が出来ます。
 また、周壁面の輻射による影響もかなり大きな物があり、蓄熱容量の大きな内装材、構造材を使う事で、一定の温熱環境の中で生活する事が出来ます。


◎様々な暖房器具
 実際にどのような暖房器具を選べばよいのでしょうか。
 まず、第一に2酸化炭素及び、水蒸気の発生する暖房器具は控えた方がよいでしょう。また、イニシャルコスト、ランニングコストのかかりすぎる暖房器具もどうかと思います。

 そこで様々な暖房器具の中で最も効率がよく経済的なものは、直接排気型のFFストーブ(輻射式)またはFF式ストーブを使った低温床下暖房ではないかと思います。

 様々なメーカーから、次々と暖房器具が出されていますので

全館暖房。
2酸化炭素、水蒸気を発生しない。
イニシャルコスト、ランニングコストが安い。
以上を目安にご自身にあった暖房器具をお選びください。


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